​　円について

　円と言っても日本の貨幣のことではありません。平面では円、立体では球という名前の形の話です。私の作品にはよくこの形がでてきます。一口に円、球と言ってもその形の成り立ちには様々な経緯があることを考えてみたことはありますか？ 例えば河原の石と風船を考えてみてください。どちらもだいたい球に近い形と考えてみましょう。石は川の上流から長い年月を経て砕かれ、削られ、磨かれるようにしてその形になりました。一方風船は空気を吹き込まれて内側から膨れてその形になりました。結果的にはどちらも球に近いような形です。さて、これらを題材にして簡単な絵を描くとします。多分どちらの場合も丸（円）を書くでしょう。それらの絵から石としての丸、風船としての丸を見る人は感じることができるでしょうか？そんな違いを感じるはずがないと思いますか？私は同じような丸（円）が描かれていたとしてもその違いが感じられることは　ある　と思います。私はそんな気持ちで丸（円や球）を絵に描いています　

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